五十嵐匠監督とのトークショー動画

昨年 新宿K’s cinemaさんにてロードショーさせて頂いたのですが
その際、色々な方々とトークショーさせていただきました。
映画監督の五十嵐匠監督とのトークショー動画です。
ノーカットです。

僕(監督の迫田)は五十嵐さんがいらっしゃったから
映画にもう一度挑戦しようと思いました。
生きていくことはできたかもしれないけど
五十嵐さんがいらっしゃらなかったら映画にもう一度
挑戦することはできなかった。

映画『父の愛人』は38分間の映画で、その映画が
僕が以前に撮った短編映画『この窓、むこうがわ』『の、なかに』が
併映という形で劇場公開ロードショーです。
これはやっぱり非常に異例で。
通常ロードショーは長編。
今回の映画『父の愛人』のロードショーはとても珍しいかたちだと思います。

何故か。

僕は、この動画を観て頂ければお分かり頂けると思うのですが
映画『父の愛人』を撮る前に鬱病で。
何もかも野心めいたものが無くなった。
だけどやっぱり映画が撮りたくなって。
撮らなきゃいけないという思いから、撮りたいという思いに
変わり。
劇場公開とか映画祭とか、それよりも、自分が、自分たちが
本当に信じることができる映画を作ろうと。
出来上がったあとのことは考えない。
作品を、作品のことだけ考えようと。
自分の生きてきた時間、出会ったひと、知ったこと。
映画のなかでうそをつかないように(フィクションという意味ではなくて)。
五十嵐さんと病気になる前にお話ししたことや、仲間の言葉。
鬱病にならなかったら、この映画『父の愛人』は撮れなかった。
こちらのトークショー動画観て頂ければ、この映画を監督した迫田が
どういう意味でこの映画を撮ったのかが分かって頂けるかなと思います。

他にもいろいろなことがあったのですが非常に印象的なことで
精神科の先生と、治療中にあったことなんですが
僕が非常に調子がわるいとき
「こんなに大したことない理由で、苦しくて、病気にもなって、
そんな自分が嫌で溜まらないです。生きていたくない。もう本当に嫌で嫌で、
苦しいと思うことが恥ずかしい。死にたいです。生きていたくないです」
とぐちゃぐちゃになりながら先生に言うと
「迫田さん、どんなにひとから見てつまらない理由や些細なことだと
しても、あなた自身が、それを苦しいと思うことは、つらいと思うことは、
本当なんだよ。君がつらい、苦しいと思うこと、何故それが駄目なことなんだい」
と。
僕は非常に心がほっとして。

映画『父の愛人』は愛人というだけに不倫ということが
はいっていて。そこなのですが
僕が例えば、友人から不倫で苦しんでて、ともし相談を受けたとして
、それに対して、不倫するから駄目なんだ、と言うことに何の意味が
あるのだろうかと。その苦しみを知ることが友人にとって一番ちから
になれるのではないかと。

映画『父の愛人』はそれだけの映画ではないのだけれど、確かにその要素は
入っていると思う。そしてそのことが本当に意味のあることなのか無いこと
なのか。

長々っと書いてしまいましたが笑。
これから秋以降に
大阪第七藝術劇場
広島横川シネマ
と公開が続きます。

是非たくさんの方々に映画『父の愛人』ご覧頂きたいです。
小さなサイズの公開なので宣伝告知、限られたことしか出来なくて。
もしよかったらご友人お知り合いにこの映画の存在をお伝え頂ければ、そして劇場でご覧頂ければうれしいです。

どうぞよろしくお願い申し上げます!